設備「九三式酸素魚雷」の性能、使い方、史実ネタ(元ネタ)などについて書いています。

九三式酸素魚雷の性能

  • コアショップで交換できる設備。
    装備した艦の雷装を大きく上げることができる。
    装備個数に制限はない。
  • 入手までの道のりは険しいが性能はそれ相応のもの。
    複数ゲットしておきたい。


基本性能 雷装 40 100
装填 3 10
装備対象 前衛、潜水艦
入手方法 紅染の来訪者
コアデータx1500

九三式酸素魚雷の使い方

  • 雷撃性能を大きく上げることができる設備。
    雷装値がほとんどの魚雷攻撃に適応されることを考えると、最大+100が非常に強力だということがよく分かる。

装備可能な艦

  • 前衛艦と潜水艦に装備可能。
    スキルで魚雷を撃つ艦、雷撃性能が高い重桜艦、雷撃特化の潜水艦と相性が良い。

  • 雷装を持たない艦にも装備可能。
    魚雷攻撃は出来ないがハードステージの条件を満たすのにも役立つ。

オススメの艦

  • 装備させるなら前述した「スキルで魚雷を撃つ艦」「重桜艦」「潜水艦」がオススメ。
  • 特に「潜水艦」は主力武器が魚雷なので、相性が非常に良い。
    酸素魚雷は潜水艦に優先して装備させよう。

  • 設備は1個制限が付くことが多いが、酸素魚雷は複数装備することができる。
    効果も重複するので、雷装値が最大+200上昇する。

  • 開幕魚雷2回分を持つ「伊吹」に装備させると楽しい(かもしれない)。
    ロマンを重視するなら2つ装備させるのも悪くないと思う。

通商破壊で大活躍

ウィークリーステージ「通商破壊」では、潜水艦に装備させることで「魚雷の弾数」を増やすことができる。
例えば、強化+10を1本装備させるだけで弾数が+4される。

  • 未強化で弾数+1
  • 強化+6で弾数+2
  • 強化+10で弾数+4

また単純に火力強化にもなるので、通商破壊では潜水艦に優先して装備させたい。

元ネタ・史実ネタ

日本海軍の「九三式魚雷」

  • モデルは日本海軍が開発した酸素魚雷「九三式魚雷」(キュウサンシキ ギョライ)。
    高速度・長射程・高隠密性・高威力を備えた最高の魚雷だった。
  • 酸素魚雷は「ロング・ランス」と呼ばれることもあるが、これは戦後にサミュエル・モリソンがつけた愛称。正式名称ではない。
  • ゲーム内では日本海軍をモデルにした重桜陣営の魚雷(装備など)は全て高速・高威力になっている。
    史実における酸素魚雷の性能を反映してだと思われる。

    • 九三式酸素魚雷を装備させても魚雷の種類は変わらない(酸素魚雷にはならない…?)。
    • なぜか九三式を潜水艦にも装備できる。潜水艦用の九五式酸素魚雷は魚雷装備として実装されている。

酸素魚雷の長所・短所

  • 酸素魚雷は、高速度・長い射程を持ちながら航跡が残らず敵に発見されにくかった。
    また純粋酸素を用いたことでスペースに余裕ができ、そこに多くの爆薬を搭載できたことから通常魚雷よりも威力が高かった。
  • しかし問題も多かった。
    問題としては、整備性の悪さ(手間がかかる)、誘爆のしやすさ(至近弾で沈没)、命中精度の悪さなどがあげられる。

    • 整備性の悪さの原因は、酸素魚雷が誤爆・誘爆しやすかったことにあった。
      酸化剤に用いられた純粋酸素は取扱が難しく誤爆のリスクが高かった。また魚雷付近に被弾した場合に通常魚雷よりも大規模の誘爆・大炎上を起こす危険があった。
      そのため念入りな整備は欠かせなかった。それでも誘爆してしまうことが多く、実際にレイテ沖海戦で重巡「鈴谷」が至近弾を受けて魚雷が誘爆し火災が発生、最終的に沈没している。
    • 命中精度の悪さはジャイロスコープの問題(後に改善)や信管の感度調整機能の設定ミスが原因だった。前者は後に改善されたが、後者は改善される機会がなかった。
      後者の場合は、現場の整備員が不発を恐れて過敏に設定することが多く、ちょっとした波や航路波の衝撃(刺激)で自爆(早爆)することが多かった。
      特に第三次ソロモン海戦では愛宕と高雄が戦艦「ワシントン」を狙って酸素魚雷を発射したがワシントンに命中する寸前で自爆している。
      ※後に開発者は「最大の痛恨事(信管調整機能はつけるべきではなかった)」と回想している。
    • 酸素魚雷は長射程を持っていたが、20km先に到達するのに10分以上かかり、海上を移動する対象に長距離で命中させることは困難だった。また重巡「最上」が放った酸素魚雷が遠方に居た陸軍の艦船に命中し撃沈させるなどの被害も出ている(詳しくは重巡「最上」について紹介の元ネタ・史実ネタを参照)。
      長射程にメリットは少なかったため、改良型で酸素の代わりに爆薬を増量している(九三式魚雷 三型)。

他国で酸素魚雷が使われなかった理由

  • 酸素魚雷の研究は世界各国で行われており、純粋酸素の使用で多くの利点(高速度・長射程・高隠密性など)を得られることが知られていた。
    しかし純粋酸素は爆発しやすい性質を持ち事故の危険性が高いなど取扱が非常に難しかった。
    技術面での克服も難しくリスクが高い酸素魚雷の開発は中止された。
  • そんな中、1933年に日本海軍が唯一実用に成功。
    その後も他国では開発されることはなく、日本は大戦中唯一の酸素魚雷運用国となった。
  • 日独技術交換でドイツ海軍に提供された。
    しかしコスト・リスクの高さ、海戦術の違いなどからドイツ海軍では運用されなかった。

    • ドイツ海軍の主戦力は潜水艦であり、標的(獲物)は商船や輸送船だった(通商破壊・ウルフパック)。
      輸送船相手に酸素魚雷の高威力・長射程は有り余るもので、コスト・リスクが高い酸素魚雷を使うメリットがなかった。
      また回数を撃つ必要もあったため、コストが比較的安い通常魚雷で十分だった。
    • 日本海軍の場合は艦隊同士の戦い(艦隊決戦)を重視していたため、一撃必殺・トドメの一撃として使える酸素魚雷が運用された。

日本海軍の酸素魚雷の種類

酸素魚雷は「九三式魚雷」「九五式魚雷」の2種類が存在する。
航空魚雷用の酸素魚雷(九四式魚雷)も研究されていたが、扱いが難しく途中で計画が中止された。

九三式魚雷

  • 九三式魚雷は巡洋艦や駆逐艦用に開発された酸素魚雷で、1933年に制式採用された。
    初期型の「一型」、改良型で威力重視の「三型」が存在する。
  • 【九三式一型】
    • 全長:9m
    • 直径:61cm(610mm)
    • 重量:2,700 kg
    • 射程:36ノットで40km、48ノットで20km程度
    • 爆薬:490kg
  • 【九三式三型】
    • 全長:9m
    • 直径:61cm(610mm)
    • 重量:2,700 kg
    • 射程:36ノットで30km、48ノットで15km程度
    • 爆薬:780kg

九五式魚雷

  • 九五式魚雷は潜水艦用に開発された酸素魚雷で、1935年に制式採用された。
    ※ゲームでは潜水艦用魚雷として登場。設備としては未登場。
  • 【九五式一型】
    • 全長:約7.1m
    • 直径:53.3cm(533mm)
    • 重量:1,665 kg
    • 射程:45ノットで12km、49ノットで9km程度
    • 爆薬:400kg
  • 九三式と比較すると威力は控えめだが、当時の他国の潜水艦と比べて高威力・長射程を持っていた。整備性以外は全て他国よりも優れていた(問題は整備性のみ)。

余談

  • 睦月型、吹雪型、初春型までの駆逐艦には酸素魚雷ではなく、九〇式空気魚雷が装備されていた。
    一部の吹雪型や初春型は太平洋戦争前~大戦末期までの間に酸素魚雷を装備できるように改装された。
  • 太平洋戦争で艦隊決戦は廃れ、戦場の主導権は航空機とレーダーが握った。
    艦船が魚雷を撃つ前に見つかり撃つ前にやられる、酸素魚雷が活躍する場はなくなった。
  • 酸素魚雷が作られた経緯には日本海軍のお財布事情も関係する。
    他の武器が消耗品だったのに対し魚雷は信管と爆薬さえ抜いていれば爆発はしないという演習に最適で懐事情に優しかった。